土用の丑の日には鰻を食べるという人も多いでしょう。実は「鰻」を食べる習慣は江戸時代の鰻屋の宣伝から始まった習慣なのです。中には鰻があまり好きではないけど、家族が好きだから土用の丑の日には鰻を食べているという人もいるのではないでしょうか。
鰻よりも好きな人が多い牛肉ですが、実は牛肉も土用の丑の日に食べてOKな食材です。では、土用の丑の日とはいったいどういう日なのか、なぜ土用の丑の日に牛肉がおすすめなのかについて解説していきます。
この記事は、和牛×ギフトの専門店「肉贈」の店長松本が監修しています。 肉検定1級・2級、家畜商の免許も取得済。和牛の肥育もしています。 「和牛×ギフト」を通して、贈り主&贈り先の双方を幸せにすることを目標に日々活動中。
土用の丑の日とは?
まず、土用の丑の日とはどんな意味のある日なのかについて説明していきます。
「土用の丑の日」の意味
「土用」とは立春・立夏・立秋・立冬の直前にある、18~19日間の期間のことです。また、昔の暦では日を十二支で数えており、「丑の日」とは日にちを表す言葉です。
つまり、「土用の丑の日」というのは「土用」の期間中に訪れる「丑の日」のことをいいます。
「土用の丑の日=夏」というイメージがあるかもしれませんが、立春・立夏・立秋・立冬の直前それぞれに土用の丑の日があるため、実は各季節の変わり目には土用の丑の日があるのです。
土用の丑の日に鰻を食べるようになったのはいつ?
他の土用の丑の日は廃れましたが、夏の土用の丑の日だけが根強く残っているのにも理由があります。
土用の丑の日に鰻を食べる習慣が広まったのは江戸時代で、1,700年代後半です。天然の鰻は旬が秋から冬なため、夏は鰻屋の売上が落ちてしまいました。そこで蘭学者の平賀源内が、
土用の丑の日うなぎの日 食すれば夏負けすることなし |
という看板を立てるように言い、それが見事に当たったことでほかの鰻屋もまねをするようになり「土用の丑の日=鰻」というイメージが定着したのです。
土用の丑の日に鰻を食べる意味とは?
ではなぜ土用の丑の日には鰻というイメージがそこまで広がったのでしょうか。実は鰻が夏バテにいいということは、土用の丑の日の習慣が広がる前から知られていたことでした。
現存する日本最古の歌集「万葉集」では、以下のような和歌が詠われています。
石麻呂に吾(われ)物申す夏痩せに良しといふ物ぞ鰻(むなぎ)漁(と)り食(め)せ |
これを訳すと、「石麻呂にわたしは言った 夏痩せには鰻が効くらしいから とってきて食べなと」というような意味です。
この和歌が詠まれたのは八世紀ごろなので、土用の丑の日の鰻が習慣化するよりもずっと昔から、夏には鰻がいいという知識が日本にあったことがわかります。つまり、平賀源内の宣伝文句は、この知識から生まれたものであると考えられるのです。
実は鰻だけじゃない!土用の丑の日の食べ物
土用の丑の日に食べるものは、鰻だけではありません。実は「う」のつく食べ物であればいいのです。ちなみに鰻も「う」がついていますね!うどんや梅干し、きゅうりやスイカなどの瓜科の食べ物などがありますが、牛肉も「牛(うし)」なのでこれに当てはまります。
もともと土用の丑の日は、「う」のつく食べ物で精をつけて「無病息災」を祈願するものだったのだそうです。
2021年の「土用の丑の日」はいつ?
2021年の土用の丑の日は以下の通り。
2021年の土用の丑の日〇1月17日
〇1月29日
〇4月23日
〇7月28日
〇10月20日
〇11月1日
この中で、夏の土用の丑の日は「7月28日」なので、この日に精のつく食べ物として牛肉を食べることをおすすめします。
夏はスタミナ補給として土用の丑の日に牛肉を食べよう
鰻よりも「好き」と答える人が多い牛肉ですが、前述した通り、牛で「う」がつくので土用の丑の日に食べることで無病息災祈願になります。それだけでなく、牛肉も鰻に負けないくらい精のつく食べ物なのです。
「精がつく」とはどんな状態?
「精がつく」ということは「スタミナがつく」という意味ですが、スタミナのつく食べ物として牛肉を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。では「スタミナ」とはそもそも何でしょう。
スタミナとは「パワーの源」のことを指しています。つまり、たんぱく質のことです。「スタミナ不足」の状態は、たんぱく質が不足している状態のことです。
たんぱく質は筋肉・体組織の修復や再生、血液や体液の新生に必要となる栄養素であるため、不足してしまうと疲れを感じてしまうことから「スタミナ不足」の状態となってしまいます。
そのため、たんぱく質を十分に摂ることで、いわゆる「精がつく」「スタミナがつく」状態になれると言えるでしょう。
たんぱく質はお肉から摂取しよう
たんぱく質は肉だけでなく内臓や毛、歯や骨など全身に存在する栄養素であり、お肉にたんぱく質が豊富に含まれているのはそのためです。
もちろん、たんぱく質だけを補給しても、体の中で効率よくエネルギーに変えることはできません。ビタミンやミネラルといった、代謝を促進させる栄養素も一緒に摂ることが大切で、お肉にはこれらの栄養素もしっかりと豊富に含まれています。
つまりお肉は、たんぱく質を十分に摂取することができ、さらにたんぱく質を効率的にエネルギーに変えてくれる食べ物ということです。
スタミナをつけるためには定期的にお肉を食べよう
毎年夏はバテてしまうという人は、暑くても食べやすいうどんやそうめん、アイスなどをよく食べていませんか?これらの食べ物には糖質がたっぷりと含まれていますよね。
糖質をエネルギーに変えるにはビタミンB1が必要ですが、糖質を多く摂取することでビタミンB1が体内で不足します。ビタミンB1が不足してしまうと全身の倦怠感を感じたり、食欲不振になってしまうのです。そうすると、食欲が湧かないことからさらにお肉を敬遠しがちになるため、さらにたんぱく質・ビタミン・ミネラルが不足してしまうというスパイラルになってしまいます。
大切なのはバテてしまう前にしっかりとお肉を食べてスタミナをつけておくこと。土用の丑の日は7月なので、とくにバテやすい時期と言えます。このころから意識してお肉を食べるようにしてください。
ただし、一緒に野菜も摂るようにしてバランスのいい食事を心がけましょう。
土用の丑の日におすすめしたい牛肉のごちそう
土用の丑の日だから奮発して鰻を買うという人もいるでしょう。それならば、今年は普段食べないような「いい牛肉」に変えてみてはいかがでしょうか。
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焼肉
夏といえばやっぱり焼肉!みんなで集まって焼肉を食べてスタミナをつけましょう。
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ステーキ
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まとめ
土用の丑の日は、江戸時代に平賀源内が考えた宣伝文句から広まった習慣です。昔から鰻が夏バテにいいということは知られており、そこから考えられた宣伝文句なのではないかと思われます。
しかし、スタミナがつく食べ物なら牛肉だって負けてはいません。
ステーキや焼肉などガッツリとお肉を食べて、たんぱく質・ビタミン・ミネラルを補給して、暑い夏をバテずに乗り切りましょう。
ぜひ、今年の「土用の丑の日」には、いいお肉でスタミナをつけてくださいね。