焼肉店で部位の名前を見たり、お店で焼肉用のお肉を見ている時、「これってどこの部位?」と思ったことはありませんか?
牛肉の部位とはまた違った呼び方をすることもある焼肉は、部位ごとの名前と特徴を知ることで自分の好みに合わせて部位選びができるようになり、より美味しく焼肉を楽しめるようになります。
そこで今回は、焼肉の部位と特徴をご紹介します。
この記事は、和牛×ギフトの専門店「肉贈」の店長松本が監修しています。
肉検定1級・2級、家畜商の免許も取得済。和牛の肥育もしています。
「和牛×ギフト」を通して、贈り主&贈り先の双方を幸せにすることを目標に日々活動中。
- 焼肉に使用される牛肉部位①頭から首
- 焼肉に使用される牛肉部位②肩
- 焼肉に使用される牛肉部位③背
- 焼肉に使用される牛肉部位④モモ
- 焼肉に使用される牛肉部位⑤胸から腹
- 焼肉に使用される牛肉部位⑥胸あたりの内臓
- 焼肉に使用される牛肉部位⑦胃袋・肝臓
- 焼肉に使用される牛肉部位⑧下腹部あたりの内臓
- ブランド和牛で最高の焼肉を!おうち焼肉におすすめの牛肉
- 近江牛 ギフト 焼肉 赤身 300g(A5・A4等級)
- 特選 米沢牛カルビ焼肉400g(A5・A4等級)
- 最高級 極上 松阪牛 ギフト 焼肉 特上カルビ(三角バラ)400g
- 飛騨牛 焼肉 ギフト 特上 霜降り&赤身 食べ比べ セット 400g A5 A4
- A5黒毛和牛「希少部位シンシン&イチボ焼肉」食べ比べセット200g
- 黒毛和牛 タン
- まとめ
焼肉に使用される牛肉部位①頭から首
まず頭から首あたりの部位を見てみましょう。
タン
その名の通り牛の舌で、脂肪分が多く、歯ごたえのある食感が人気の希少部位です。
タン下はタンの根元部分で肉質は硬め。
タン元はタンの中で最も運動量が少なく、肉質も柔らかいのが特徴。
ツラミ(ホホニク)
ツラミは頬の部分の肉で、運動量が多い部分であるため歯ごたえがあります。
味は濃厚でうまみを感じられるでしょう。
ネック(ネジ)
脂が少なくやや筋っぽくて硬めの部位ですが、味は濃厚です。
一般的に煮込み料理などに使われますが、まれに焼肉店でも見かけることも。
ネクタイ
牛の食道で、脂が少なくヘルシー。
ホルモンなのですが、見た目は赤身肉と似ており、味も赤身肉に近いのが特徴です。
ウルテ
喉の気管の軟骨で、ホルモンの中でもっとも硬い部位です。
歯ごたえがバツグンであっさりとした味が特徴。
舌触りはややザラつきがあります。
焼肉に使用される牛肉部位②肩
肩のあたりは脂肪の少ない肉がほとんどですが、部分的に脂がのった希少部位があります。
ミスジ
肩甲骨の内側にある希少部位で、肩の中ではもっともサシが入っています。
脂がのっているためとろけるような食感が特徴。
ウワミスジ
ミスジの上部にあり、ミスジよりもサシが少なめ。
赤身の旨味を堪能できる部位で、さっぱりとした後味なので、女性や高齢の方でも食べやすいでしょう。
肩サンカク(クリ・クリミ)
肩から前脚上部のあたりに位置する部位で、丸みのある三角形のような形をしています。
歯ごたえがあり、さっぱりとしているのが特徴です。
トウガラシ(トンビ)
肩甲骨付近にある希少部位で、モモに似た肉質をしています。
適度に脂がのっていますが、さっぱりとした上品な味わいが特徴です。
ザブトン
肩ロースの中でもあばらに近い部位は、座布団のような形状からザブトンという名前があります。
細かなサシが入り、脂と肉の旨味を両方感じられる部位です。
肩芯
肩ロースの中で首に近くザブトンの上部に位置する肩芯。
ほどよく脂がのっており、柔らかくジューシーな味わいが特徴です。
サンカクバラ
サンカクバラは焼肉店でいう「上カルビ」「特上カルビ」のことです。
網目状のサシが入っており、肉質は柔らかく脂の甘さを堪能できます。
焼肉に使用される牛肉部位③背
高級部位や希少部位の多い背のあたりの部位を見てみましょう。
リブロース芯
リブロースの中心に位置するリブロース芯は、サシが多くきめ細やかな肉質が特徴。
上品な脂はとろけるような食感で、しつこさのない甘みを味わうことができます。
リブキャップ(リブカブリ)
肩ロースとサーロインの間に位置する部位で、サシの強いものは白っぽく見えるほどの霜降りが特徴。
脂を楽しみたいという方におすすめの部位です。
マキ(フカヒレ)
リブロース芯の周囲に位置する部位で、リブロース芯よりさらにサシが入っています。
濃厚でジューシーな味わいですが、焼肉店ではあまり見かけることがない希少部位です。
サーロイン
腰の上に位置するサーロインは、ステーキ肉として人気が高い部位です。
ヒレの次に柔らかく、適度にサシが入っておりジューシーさを感じられます。
ヒレ
サーロインの内側にある、希少で高級な部位です。
脂肪や筋がなく、非常に柔らかくあっさりとした味わいが特徴。
シャトーブリアン
ヒレの中心部の肉質がいい部分をシャトーブリアンと呼びます。
ヒレよりも希少で非常に柔らかく、牛肉の中で最も高級な部位でもあります。
焼肉に使用される牛肉部位④モモ
モモは運動量が多めなため、やや硬めの肉質をした部位が多めです。
ランプ
モモ肉の中でも柔らかいサーロインの隣に位置する部位。
うまみがあり、焼肉のほかにもステーキやローストビーフなどさまざまな料理に使えます。
イチボ
ランプよりもお尻の先にある希少部位。
モモ肉の中でもっとも脂がのっています。
ウチモモ
後ろ足の付け根内側に位置する部位で、最も脂が少なく歯ごたえがありヘルシーです。
筋が少なくクセが少ないため、さまざまな料理に使用できます。
枕(シキンボ)
ソトモモの中で内側に位置する部位で、歯ごたえがありサシは少なめです。
赤身の濃厚さを楽しめる部位です。
ナカニク
ソトモモの一番外側に位置する部位。
脂がほとんどない赤身肉で、濃厚なうまみを楽しめます。
ハバキ
ソトモモの中でもっとも柔らかく焼肉向けの部位ですが、焼肉店ではあまり見かけません。
トモサンカク
ウチモモの下部にあるしんたまの端に位置するトモサンカク。
しっかりとサシが入っており、赤身のうまみと脂の甘みのバランスが良く、焼肉に適した部位です。
シンシン
「しんたまの芯」からシンシンという名前が付いている部位で、サシが少ない赤身肉ですが柔らかさがあります。
カメノコ
サシがほとんどない赤身肉で、やや硬くて歯ごたえがあります。
噛むたびにうまみが感じられるため、ローストビーフなどに使用されることも。
焼肉に使用される牛肉部位⑤胸から腹
胸から腹のあたりはカルビなどの焼肉で人気の高い部位があります。
タテバラ
タテバラは「カルビ」として焼肉店で提供されることが多い部位です。
肋骨まわりの肉の中でも体の外側で前脚よりにあります。
はっきりとした太いサシが特徴で、しっかりとした食感が特徴。
三角バラ
肩ロースと中バラが繋がっている前バラの一部。
サシがしっかりと入っており、焼肉店では「特上カルビ」として提供される希少部位です。
ササニク(ササミ)
外バラの後脚よりにあり、全体的にはっきりとしたサシが入っており「カルビ」や「上カルビ」として提供されることが多い部位です。
肉質は繊維が粗めなので歯ごたえがあり、しつこすぎず脂のうまみを感じられます。
インサイドスカート
肋骨の内側を薄く覆うように位置しており、ハラミの隣にあるため見た目も味も似ています。
適度な歯ごたえとジューシーさが味わえる部位です。
カイノミ
中バラの中で後脚よりに位置する部位で、ヒレの隣にあります。
そのため、柔らかな赤身で脂も楽しめるバラ肉とヒレのいいとこ取りの部位です。
ゲタ(中落ち)
肋骨の間にあり、硬めの肉質ですが脂がのっています。
焼肉店でいう「中落ちカルビ」です。
味わいが濃厚で、噛むほどに味が出ます。
焼肉に使用される牛肉部位⑥胸あたりの内臓
ここから、ホルモンを中心に紹介していきます。
ハツ
牛の心臓で、弾力性がありコリコリとした食感を楽しめます。
脂肪が少なく、タンパク質やビタミンB群が豊富です。
ハラミ
牛の横隔膜で、柔らかく適度に脂がのっています。
ホルモンに分類されることも多い内臓肉です。
サガリ
ハラミからぶら下がるサガリは、腰椎に接する部分です。
ハラミと似ており、ハラミとサガリを分けずに合わせて「ハラミ」とすることもあります。
シビレ
牛のすい臓でプリプリとした食感が特徴。
フォアグラのようなクリーミーな味わいが特徴です。
焼肉に使用される牛肉部位⑦胃袋・肝臓
胃袋や肝臓のホルモンをご紹介します。
ミノ
牛には第一胃から第四胃まで4つの胃袋があります。
ミノは第一胃で白く肉厚。
クセが少なく歯ごたえが特徴です。
ハチノス
第二胃がハチノスです。
胃の内壁がデコボコしているのがハチの巣のようで、独特な風味と歯ごたえがあります。
センマイ
第三胃のセンマイは臭みが少なく歯ごたえがあります。
鉄分が多く、センマイ刺しとしても食べられます。
ヤン
ハチノスとセンマイの間にあるつなぎの部分で、牛一頭からたったの80gしか取れない超希少部位です。
コリコリとした貝のような食感をしており、ハチノスとセンマイの中間のようなあっさりとした味わいです。
ギアラ(赤センマイ)
牛の第四胃がギアラです。
赤みがかった色をしているため、赤センマイとも呼ばれます。
適度に脂肪があり、コリコリとした食感と濃厚なうまみが特徴です。
レバー
牛の肝臓で、栄養豊富でふわふわとした食感が特徴です。
うまみが濃く、甘さも味わえます。
焼肉に使用される牛肉部位⑧下腹部あたりの内臓
最後に、下腹部のあたりにあるホルモンをご紹介します。
ヒモ(マルチョウ)
牛の小腸で、たっぷりの脂肪がプリプリとしているのが特徴です。
焼肉などの他にも、串焼きやもつ煮などにも使われます。
シマチョウ(テッチャン)
牛の大腸で、ヒモよりも皮が厚く硬めです。
ヒモと同様、焼肉以外に串焼きやもつ煮などにも使われます。
テッポウ
牛の直腸で、その名の通り開くと鉄砲の形に似ています。
脂は少なめで、さっぱりとした味わいが特徴です。
コブクロ
牛の子宮です。
コリコリと歯切れのいい食感が特徴で、クセは少なめで焼くことで少し柔らかくなります。
マメ
牛の腎臓でブドウのような房状の形をしています。
味はレバーに似ており、砂肝を柔らかくしたような食感が特徴です。
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まとめ
今回は、焼肉の部位と特徴をご紹介しました。
大まかにまとめると、
- 頭から首は硬めの歯応えがある部位が多め
- 肩は脂肪が少なめの部位が多く、一部脂ののった希少部位がある
- 背はステーキとしても人気の高級部位や希少部位が多い
- モモは硬めの肉質が多い
- 胸から腹はカルビが取れる部位
このようになります。
おうち焼肉をするなら、ブランド牛や黒毛和牛のお肉があると、満足度の高い焼肉を楽しむことができますよ。