牛肉が体に悪そう・太りそうというイメージを持っている人はいませんか?
実は、牛肉にはさまざまな栄養が豊富に含まれており、食べることで体に心にもプラスの効果をもたらしてくれます。
どのような効果があるのかがわかれば、牛肉を積極的に食べたくなりますよ。
そこで今回は、牛肉が心身に与える効果についてご紹介します。
この記事は、和牛×ギフトの専門店「肉贈」の店長松本が監修しています。
肉検定1級・2級、家畜商の免許も取得済。和牛の肥育もしています。
「和牛×ギフト」を通して、贈り主&贈り先の双方を幸せにすることを目標に日々活動中。
牛肉は栄養が豊富に含まれる食べ物
間違った知識を持っていると、「牛肉はダイエットや健康の敵」というイメージを持ってしまいがちですが、牛肉にはビタミンや鉄分、たんぱく質が豊富に含まれており、ダイエットや健康、さらに美容にまでいい影響を与えてくれます。
脂質が気になる場合は牛肉でも赤身を選べば問題ありません。
では、実際に牛肉を食べることでどのような効果があるのか見てきましょう。
牛肉の効果①筋肉づくりに役立つ
体を作る上で欠かせない栄養素と言えば「たんぱく質」です。
「プロテイン=たんぱく質」であることからわかる通り、特にトレーニングをしている方はしっかりと摂取したい栄養です。
たんぱく質は20種類のアミノ酸から合成されますが、そのうちの9種類を「必須アミノ酸」といい、必須アミノ酸は食べることでしか補えません。
必須アミノ酸一覧 イソロイシン ロイシン リジン メチオニン フェニルアラニン トレオニン(スレオニン) トリプトファン バリン ヒスチジン |
必須アミノ酸はたくさん摂取すればいいというものではなく、質が重要です。
「アミノ酸スコア」という必須アミノ酸の含有比率を表す数値がありますが、これが100に近いほど必須アミノ酸のバランスが良く、質がいいと言えます。
牛肉のアミノ酸スコアはスコア上限の100であるため、必須アミノ酸の質が非常に高いということです。
牛肉の効果②脂肪燃焼を促進してくれる
必須アミノ酸のリジンとメチオニンから合成されるカルニチンは体内の脂肪酸を筋肉細胞に移動させ、脂肪を燃焼してエネルギーに変える手伝いをします。
その効果は、ダイエット外来や美容クリニックなどで脂肪燃焼のためにカルニチンの内容液や点滴を使用するところもあるほど。
カルニチンは年齢とともに体内で合成される量が減ってしまうため、年々脂肪がつきやすくなってきますが、牛肉は豚肉や鶏肉などに比べてカルニチンが非常に多く含まれているため、積極的に摂取することで加齢による脂肪増加を抑えることができるのです。
カルニチンは、ヒレ肉などの赤身肉に多く含まれています。
牛肉の効果③免疫力を高めてくれる
亜鉛は免疫力を高めてくれますが、体内で作ることができず食事から摂取しなければなりません。
亜鉛は牡蠣が最も多く含んでおり、その次に多いのが牛肉と豚肉です。
免疫力は20代がピークで、その後はどんどん低下していきます。
そのため、意識して亜鉛を摂取することは健康でいるためにも大切なことなのです。
牛肉の効果④コレステロールを減らしてくれる
脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があり、さらに不飽和脂肪酸には一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸があります。
牛肉には飽和脂肪酸も不飽和脂肪酸も多く含まれており、最も多く含まれるのが一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸です。
オレイン酸は善玉菌であるHDLコレステロールは変化させずにLDLコレステロールだけを減らし、さらに血圧を下げて動脈硬化を予防します。
質の良いブランド和牛は普通の牛肉よりも良質なオレイン酸をたっぷりと含んでおり、米沢牛などの有名牛がとろけるような口当たりになるのはオレイン酸によるものです。
また、バターなどに含まれる飽和脂肪酸は「体に悪い」というイメージを持っている人も多いでしょう。
しかし、牛肉に多く含まれる飽和脂肪酸の一種であるステアリン酸はHDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らすことがわかってきています。
牛肉の効果⑤貧血予防や疲労回復効果が期待できる
食肉が多く含むヘム鉄は、野菜や海藻から摂取できる非ヘム鉄よりも体内に吸収されやすいのが特徴。
鉄が不足すると貧血や疲労を招いてしまい、汗をかくと体外に排出されてしまうため、毎日摂取することが大切です。
また、ヘム鉄は貧血予防や疲労回復だけでなく、冷え性の予防や集中力のアップにも繋がるなど、摂取することでさまざまな効果を得られます。
特に赤身肉に多く含まれるので、牛肉の赤身を意識して摂取しましょう。
牛肉の効果⑥ストレスを軽減しリラックス効果を得られる
必須アミノ酸であるトリプトファンは、セロトニンという神経伝達物質を作り出します。
セロトニンは精神のバランスを保つ役割を持ち、安心感や平常心を保つために重要な役割を持つことから「幸せホルモン」と呼ばれていますが、牛肉にはセロトニンを作り出すトリプトファンが豊富です。
さらに、体内では合成できない必須脂肪酸のひとつ、アラキドン酸は血圧や免疫を調整してくれますが、アラキドン酸の一部は脳内で「アナンダマイド」という物質に変化します。
アナンダマイドは「至福物質」とも呼ばれ、セロトニン同様に不安やストレスを和らげる効果を持っているのです。
牛肉の効果⑦美容効果も期待できる
牛肉には、ビタミンB群も豊富に含まれています。
牛肉全体で見ると、そこまでビタミン量は多くないのですが、ホルモンはビタミンやミネラルが豊富です。
特にレバーに含まれるビタミンB群は、他の食材と比べてもトップクラスと言えるでしょう。
ビタミンB群は皮膚や毛髪、爪などの細胞を再生させる働きを助けるビタミンB6など、美容にも重要な栄養素。
ダイエットでお肉を避けるのではなく、美容のためにも上手に付き合っていきたいですね。
まとめ
今回は、牛肉が心身に与える効果についてご紹介しました。
- 筋肉づくりに役立つ
- 脂肪燃焼を促進する
- 免疫力を高める
- コレステロールを減らす
- 貧血予防
- 疲労回復
- ストレス軽減
- 美容効果
牛肉を食べることで、このように体だけでなく心までさまざまな効果を得られます。
ダイエットや美容にも良く、年齢が進むにつれて体内で減少していく栄養素なども補うことができるので、老若男女関係なく牛肉を食べた方がいいということです。
特に、ブランド牛には良質なオレイン酸などが含まれているため、とてもおすすめ。
健康効果も高いブランド牛をぜひ味わってみてください。